8/25/2009
ラウハラのハーフムーン・パース
ハラケケのワークショップにインスパィアされて、以前から教えてもらう予定になっていたハーフムーンパースの指導を、さっそく始めてもらえるようにお願いした。 行ってみると、アオテアロア(ニュージーランド)のダナもハワイのラウハラ編みの技法を習いに来ていた。
ダナは アノニ・スタイルと呼ばれる 濃淡2色使いの帽子編みを習い、私はマカ・モエナ・ピコという 中心から編み始めていくテクニックを習う。 編みながらマオリであるダナの話に耳を傾けていた。 といっても彼女の話すクィーンズ・イングリッシュは、一所懸命に耳を傾けていても、アクセントに慣れてない私はほとんど聞き取れない。 ダナの個人的な側面は、大学で教えていること、マオリ語の新聞に記事を書くことも仕事にしていること、そして毎日編むこと、ぐらいしかわからなかったけど、マオリの文化に関してはとてもアクティブな人らしい。 ニュージーランドには日本から移住した友人もいるし、いつか行けるといいなぁと思う。
ラウハラの話にもどり。。。
今私が習っているのは、マカ・モエナ・ピコ という技法で編み出す、ハーフムーン・パース。 テーブルの上に敷くような、円形のマットを半分に折って、外端にファスナーなどを縫い付けてパースに仕立てたものだ。 でもパースは実は習いたい技法の副産物であって、いつか帽子を編むために、帽子と同じ編み方の基本を習うことにしたのだ。
マカ・モエナ・ピコの“マカ”とは目(編み目のこと)、“モエナ”とは平編み(シンプルな格子編み)、“ピコ”とは中心を意味する。 『中心が平編みで編んである』 と言う意味だ。
中心から編み始めていくテクニックを総じてピコと呼んでいるが、ハワイで編まれる帽子のピコは3種類ある。 一番多いのが、ソゥン・ピコ(Sewn piko-縫ってあるピコ)と言う方法で、ラウを櫛のように切ったものを2枚づつ縫い合わせて、それを組んでいく方法だ。 もしハワイで買ったラウハラの帽子を持っている人がいたら、天辺の裏側を見てみるといい。 小さな長方形が矢車のようになったものがあれば、それがこのピコだ。 残る2つのうちのひとつがマカ・モエナ・ピコ、もうひとつはフィリピーノ・スタイルと呼ばれる、中心から傘のように広がっていくピコがある。
フィリピーノ・スタイル ということは、フィリピンからの移民がもたらしたものだと思うが、沖縄で編んでいるアダンの帽子はこのピコで編み始める。 ということは、沖縄のアダン葉帽子はフィリピンから伝わったのだろうか? 葉の切り方も、帽子全体の編み方も、沖縄のものとポリネシアのものとは違っている。 ハワイの帽子は通常、日本で網代編みといわれる編み方で編まれていて、これにはマカ・オエノという編み方の名称がついている。
写真は、ピコからマカ・モエナで長方形を編み、増し目を始める段から、マカ・オエノ(網代編み)に変えて編んできたところ。 手取り足取りで教えてもらいながら編むこと5時間 これだけ編めたことに自分でも驚いている。
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