ハワイの伝統クラフト ラウハラ編みについて・・・

ここは私の日常を気の向くまま綴っているブログですが、

ラウハラ編みの記事が多いために、

ラウハラ編みに関する質問や、体験指導の依頼を頂くことがあります。 


ハワイと違って日本では、

ラウハラ編みに関する情報も、体験したり習ったりする機会も

ほとんど皆無であることを理解していますので、


ラウハラ編みに興味を持たれた方や、ご質問のある方には、

できるだけお答えしたいと思いますので、メールをお寄せ下さい。 

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10/14/2011

ウィービング・リトリート


先日 ラウハラ・ウィービング・リトリートに参加してきた。
年に一度、ラウハラクラブのメンバーが寝起きを共にして、それぞれがラウハラ編みを深めていく・・・ことを目的としたイベントである。

人によっては一日家にいれば次々編める という人もいるだろうけど、仕事をもっていると、週末の休みでさえも一日じっくりラウハラ編みに専念できるなんてことはめったにない。 それだけにこの貴重な時間がとても楽しみだった。

自分のプロジェクトをやるもよし、クラブのプロジェクトを手伝うもよし・・・そして素敵なことに、週末を過ごす家の目の前は海。 
ラウハラを一日中編んでいるだけでもリフレッシュなのに、朝と夕には凪いだ海で泳いで、身体もほぐれてさらにリラックス&リフレッシュ。

このリトリートがさらに充実したものになったのは、コナのクム、アンティ・エリザベスの参加だった。
私たちのクラブでラウハラ編みを伝えてくれていたクム、アンティ・リリーが他界してからは、身近にクプナがいないことが寂しく感じられるが、アンティ・エリザベスはプナのクラブの面々と一緒に過ごすことを好んでくれているようで、到着の日は「今日はおしゃべりがしたいね」と、ディナーまでの時間を談笑して過ごした。
黙々と帽子を編んでいるところ以外あまり見たことがない私は、なんとも自然体のリビング・トレジャー(人間国宝)と同席していることが、内心嬉しくてしかたがなかった。

子供の頃からラウハラの帽子を編み続けてきたアンティだが、もともと伝統を継承するという意識があったわけではなかったそうだ。
リビング・トレジャーの名誉を与えられたときに初めて、”自分の持つ伝統の技を次の世代に伝えなければいけない” と思われたそうだ。
日ごろからアンティの口から聞く言葉、”死ぬ時は何も持っていかない、私は全てを残していくから”、その言葉どおり、ラウハラ編みの全てが、アンティ・エリザベスの主催するKa Ulu Lauhala O Kona で伝えられ、シェアされている。
この人がいなかったら、ラウハラ編みは失われてしまったかもしれない。
そう思うと、この時ここにいることがほんとうにありがたく、多くを吸収して帰りたいと思う。

リトリートとは”修養会”という意味が適していると思うが、もし私がもっと若かったら、"私にはできる" と頭を出す自我が邪魔をして、こうした機会を大切にする気持はあまり起きなかったかもしれない。 ラウハラもフラも、年をとってから始めたからこそ、未知の世界へ心を白紙にして飛び込んでいけたのかもしれないと思う。
それにしても、まだまだこれからだ。 

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