ハワイの伝統クラフト ラウハラ編みについて・・・

ここは私の日常を気の向くまま綴っているブログですが、

ラウハラ編みの記事が多いために、

ラウハラ編みに関する質問や、体験指導の依頼を頂くことがあります。 


ハワイと違って日本では、

ラウハラ編みに関する情報も、体験したり習ったりする機会も

ほとんど皆無であることを理解していますので、


ラウハラ編みに興味を持たれた方や、ご質問のある方には、

できるだけお答えしたいと思いますので、メールをお寄せ下さい。 

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アドレスは、プロフィール覧にあります。


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2/24/2010

ローラー購入

インターネットでオーダーしたパスタマシーンが届いた。
早速テーブルに付けてラウハラをロールしてみると、イイ感じ!

ローラーを使って、丸まっているラウハラを平らにすることと、柔らかくすること、この編む前の下準備は欠かせない。

竹のローラーは、普段から車に積んで持ち歩いていて、ラウハラを採った時に時間があればその場でこのローラーを使って葉っぱを平らに伸ばし、クカアを作ってしまえる便利さがある。
けれど、なめすというか葉っぱを柔らかくするのにはこれでは足りない。

機械は、と言うと、
ラウハラ編みが盛んだった頃には、自家製のラウハラローラーを作っていた人達がいたらしく、その古い道具がコナの大会のときは会場に備え付けられていたし、ウィーバーの知人の中には持っている人も何人かいる。
 (写真はHonolulu Advertiserより)

アンティークショップかガレージセールに出ることもあるのかな、それともクレイグスリストで捜すか。。。めぐり合えるチャンスはあまりなさそう。。
だけど、そのうち誰かが 「あなたラウハラ編んでるの? 昔うちのグランマが使ってたローラーがあるのよ。もう誰も使ってないし、あなたが使えるならあげるわ」 と言って来る日を待っている。


小笠原のウィーバー達はうどん製麺機を使っていると知って、調べてみると日本には「小野式製麺機」という家庭用の製麺機があるのだけど、今はもう製造終了していて、ヤフオクぐらいでしか手に入れる当てはなさそう。 これまた日本の友人達に捜していることを伝えてはある。


実はラウハラ編みのクラスに行きはじめた頃、まだそれほどシリアスではなかったので、クラフトショップで粘土細工用に売られているローラーを購入して使ってみた。 
箱には粘土細工の写真こそあったけど、実は中国製のパスタマシーン。 $12~13で、安ぽかったしあまり期待もしなかったけど、数ヶ月使っただけでローラーの隙間を調節するダイヤルが壊れてしまった。 本当はパスタマシーンとして商品になったけど、使えないので粘土細工用になってしまったったんだろうな。
同じ物を買うのも悔しかったけど、次の1台をセールの時に$9で購入して、今度はあまりダイヤルをいじらないようにして使っていたけれど、ローラの隙間を一番狭くセットしても2ミリぐらいあるので、薄いラウハラはスルッと抜けてしまう上、ハンドルを回すとキーコキーコとうるさくて、結局気分よく使えないでいた。

最近ラウハラを沢山採っていることもあって、意を決してちゃんとしたパスタマシーンに買い換えようと思い、ウェブを調べたところ、当たり前だけど、イタリア製のものがしっかりしていてよさそうだった。
Amazonの口コミとNexTagのプライス比較をチェックして、最終的にMarcato社のAtlasかCucina Pro社のImperiaのふたつで迷ったけど、Amazonを隅々まで読んでみると、Imperiaは同じ製品にイタリア製と中国製があって、「イタリア製と思ってオーダーしたら送られて来たのが中国製だったので、交換してもらったらまた中国製が送られてきた」、という記述があったので、そういう面倒は避けたいのでMarcatoのAtlas150に決めた。  いろいろ見ているうちに パスタも作りたくなってくる。


購入はインターネットのキッチンストア Cutlery and More で $69.95プラスS&H が$9 水曜にオーダーしたら次の月曜日に届いた。
この基本的なパスタマシーンは、ローラーの背のところのアタッチメントを使って、伸ばしたドゥをスパゲティかフィットチーネのサイズにカットできる。 アタッチメントを替えればいろいろな形のパスタができるわけ。 
パーツはいろいろあって、手動から電動に替えられるアタッチメントなんていうのもある。 
いやほんとに、パスタ作りもいいかもしれない。
でもその前に、伸ばしたいラウハラがいっぱいたまっているんだよね。

2/21/2010

15th Ka Ulu Lauhala O Kona


毎年5月にハワイ島コナで開かれるラウハラ編みの会議 Ka Ulu Lauhala O Kona の情報が届いている。
ラウハラ編みのワークショップのイベントとしては、ハワイで一番大きく、クムはハワイ各島から、生徒はメインランドからも集まって、丸3日間コナの太陽の下でラウハラ編み三昧。
ウィーバーにとってはすべてを側に置いて、ラウハラ編みに専念できる楽しいイベントなのだ。
編むことを習うのはもちろん、ラウハラ編みに関するあらゆる情報を得ることができる最高の機会だ。


ワークショップの内容は以下

初級  ブレスレット、うちわ、鍋敷き、マグネット、オーナメント、チェックブックカバー

中級1 バスケット、ナプキンホルダー、くずかご、クラッチバッグ

中級2 ピコ(帽子の編み始め、円形のマット、ピコで編み始めるバッグ)

上級1 帽子(ピコを自力で編めることが条件)

上級2 ハーフムーン・パース、ベースボール・キャップ、カップ&ソーサー型の帽子

スペシャル ダブルマット、ランプシェード、ガーデンバスケット 等など


ワークショップの行われる コナ・ヴィレッジは、フアラライ・リゾートの中にあって、テレビや電話のないコッテージが集落のようになっている、ユニークなホテルとして知られているところだ。

参加要項はここから Ka Ulu Lauhala O Kona pdf

エイトポイントのマット

今月のラウハラ・クラブのプロジェクトは、エイトポイントのマット。
クラブ仲間のローリーから同じものをクリスマスプレゼントにもらった時、これは細かいし、きれいに編むのは大変そう、と思っていたのだけど・・・
やってみると、角の編み方の要領を押さえればわりとサクサク編むことができた。
嬉しいことに、私が座ったテーブルに、後から来たアンティ・リリーが座ったので、久しぶりにアンティー・リリーに教えてもらう機会にめぐり合った。

アンティー・リリーは、今クラブで教えているクム達の中では、一番上、素晴らしいウィーバーだ。
子供の頃から編み始め、昔ヒロにあったラウハラ工房 Hale Manu Craft からホノルルに出荷する商品を編んでいた、コマーシャル・ウィーバーでもある。
とにかくなんでも編める上、ラウハラの色や仕上がりが完璧なのがアンティーの仕事。
少し前まで、アンティの編んだ小物入れや帽子をヒロのギフトショップで買うこともできた。
現在ハワイ島でラウハラの帽子を編んでいるウィーバーは、西(コナ)のアンティー・マルイヒ、東(ヒロ)のアンティー・リリーが最高峰だと私は思っている。

実は私はこの二人のクムから、是非とも帽子を習いたいと願っている。
アンティー・リリーは一昨年から病気療養しているため、今はもう帽子を編んでいないらしいけれど、体調が良くなったら教えてくださいね、とお願いしてある。それがいつになるかわからないけど、編む練習を重ねて、準備しておかなければ。。 

そのアンティー最近は韓国ドラマにはまっていて、テレビの時間にお誘いが来ると、「今調子が良くないから・・って言ってるのよ」と、ちょっといたずらっ子みたいにニヤリ。 かわいいアンティー 
お元気で長生きしてください。そして帽子教えて下さい。


2/11/2010

Crazy Fingers

最近 友人たちとラウハラを編む機会が増えてきた。
 

フラやロミロミのような、すでによく知られたハワイの文化を習うことと比べると、ラウハラ編みは、自分でコツコツと手仕事を続けていくずっと地味な作業の世界だから、身近に知っている人でもいないと、なかなかとっかかりがなくて、どうやって始めればいいかもわからないのだけれど、最近周りで、やってみたい、習いたいと言う人の輪が少しづつ広がってきている。
 

せっかく習うなら、幅広く吸収して欲しいと思うから、ヒロ近辺でラウハラの伝統文化を広める活動に力をいれている非営利団体、Aha Puhala O Punaの会合に誘っている。
けれど、月一回のクラブ活動(懐かしい言葉!)では私自身物足りないので、やりたい!という人がいれば、週末に
機会を作ってワイワイとランチも楽しみながら、一緒に編んでいる。

まだまだ “教える” なんていう立場じゃないけれど、一度は失われかけたこの文化を伝える事に役立つのであれば、ハワイから受けた多くの恵みにお返しができるいい機会になり得ると思う。
クラブでは、前からいる人はクムでなくても、メンターとして、新メンバーのよき指導者になることを奨励されているし、多分日本人は日本語で習う方が楽だろう、ってこともあるから、機会があれば、葉っぱの処理の仕方や、基本中の基本、ブレスレットの編み方を教えることにしている。
 
その “教える”
ってことに関して、私の思うことを書いてみようと思う。
文字を持たなかったハワイアンは、ものごとを習う時は、まずは “見て覚える” のが普通で、ラウハラに限らず、教科書というものはない。 
必ず “watch
見なさい と言われる。 で、次に やってみて とくる。  
実は私はこれが苦手で、フラにしてもラウハラにしても、目で見たものを即・記憶に刻むことがなかなか出来ない。
幸いラウハラは机に座っての手作業だから、「もう一度お願いします」と頼めるけど、フラは気が付いたら踊りから置いてきぼりになっている(苦笑)
教科書があればなぁ。。 
教科書を見て(読んで)→頭で考え→理解して→やってみる、というならわかりやすいのだけど、
頭で考えて、理解する ところを飛ばして、 見て、やってみる には、シナプスが一瞬にして視覚と動作をつないでくれるよう訓練をするしかない、と思ってしまう。
より原始に近い人間の能力のすごいところだ、とつくづく羨ましく思うのだけど、教科書で育ってしまった私は、じゃあ自分で教科書を書けばいいじゃん、ということなるが、それもまた得意とするところではないので、私は、
言葉と実技をまじえて、理にかなった説明 を心がけて教えたいと思っている。

ある時、ラウハラ編みのバッグの作り方を習っていた。 
その先生はアーティストだった。
私は、「マカ・オエノ(網代編み)を編んでいて、段数を数えるのはどうしたらいいのですか?」と質問をした。
先生は、「私は段数なんて数えないわ」 と答えた。
えー、だって、バッグのデザインを考えていると、ここはこの柄で何段、次はこの柄で何段、最後は最初と同じになるように何段、って、私なら数えるけどなぁ。。。 編み物と同じように。。。

アーティストは、感覚で表現すればいいのよ、ということなんだろうけど、それにしても、そんな答えでは生徒が困ってしまうよなぁ。。。。
逆に、数えることが癖になるまで、 
数えなさい 数えるのよ と繰り返す先生もいる。
これまた細かく編んだ目数を数えるのも大変で、どっちも私は得意ではないと思う。

では私は。。。と言うと、
自分が覚えるにあたって、
こうだから、こうなる というロジックをつかみたい。
そして、最低限、それをもとに、教えたいのだ。
教科書はないけれど、道理がわかるように教えたい、 
それを修得するには、自分がわかるまで、繰り返し、繰り返し、やってみること。
そうしてマスターした人たちの言葉には、そのロジックが先を見据えた知恵となって、いっぱい詰まっているものだ。

ただ編んでみせることと、教えることは別ものだと思うから、今のところはまだ、ひとつの物を完成までロジカルに教えてあげられるものしか、教えるつもりはない。  

途中までやって、あとはこんな感じ、では、納得できないから。。
だから今のところはブレスレットだけかな。。 

でもそろそろ次の段階へと、指先に集中する日々。 
今朝もトイレに座って編んでいる私を発見。
もっともっと編めるようになりたい。 
先生と呼ばれるようになりたいとは思わないけど、いつか、Crazy Finger と呼ばれるくらいになりたいなぁ


奄美大島で。。。

2/08/2010

ラウハラ仲間がまたひとり



この冬のヒロは、珍しく雨が降らず、乾燥した日が続いている。
こんな時はいい葉っぱが採れる。
それでもやっぱりヒロ、空気中の少しばかりの湿り気が、葉っぱを柔らかくしてくれるから 編みやすい。
ラウハラを編みながら過ごす午後・幸せだな~
そして・・・ラウハラ仲間がまたひとり増えた 
今日初めてラウハラを編んだsanaeのブレスレット、なかなかゴッツくてかっこいいのが出来た。
私は幅の広いのを作ってみたのだけど、出来上がって腕にはめるとイイ感じ。