ハワイの伝統クラフト ラウハラ編みについて・・・

ここは私の日常を気の向くまま綴っているブログですが、

ラウハラ編みの記事が多いために、

ラウハラ編みに関する質問や、体験指導の依頼を頂くことがあります。 


ハワイと違って日本では、

ラウハラ編みに関する情報も、体験したり習ったりする機会も

ほとんど皆無であることを理解していますので、


ラウハラ編みに興味を持たれた方や、ご質問のある方には、

できるだけお答えしたいと思いますので、メールをお寄せ下さい。 

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アドレスは、プロフィール覧にあります。


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1/27/2010

Me Ke Aloha







1/26/2010

ラウハラ採集

沖縄でアダンの工芸品を編んでいるオバアの話では、アダンは冬から春頃の葉っぱはあまり良くなくて、10月頃の葉っぱがいいとか。。。
日本の10月と言えば、残暑も過ぎて爽やかに空気も乾いてくる時期。 ハワイと違って沖縄は緑の葉を採っているはずだから、樹に果実が実るように、アダンの葉にも成熟する時期があるのかな?
ハワイのウィーバーの間では、樹についたまま枯れた葉を matured leaf (成葉)としているので、普通緑の葉はとらないし、いつ頃採れるラウハラがいいという話は聞いたことがないけれど、乾燥したコナで採れる葉っぱは、コナ自慢のひとつと言えるほど、表も裏も均一に色が白く、カビもなくとてもきれいだ。

今年に入ってから 普段は雨のよく降るイースト・ハワイ(ハワイ島の東側)でも、ほどんど雨が降らないで乾燥した天気が続いているので、これはラウハラの採り時かも、とばかりに、このところの休みの日にはラウハラを集めている。
ダンナ君のサーフィンにつきあってよく行くのが 南東の海岸にあるポヒキ・ベイ~アハラヌイ・パークのあたり。 この南東海岸にはいたるところにハラの群生地があって、カラパナの名もラウハラを編むハワイアンが多くいたところとして知られている。 
余談だけど、カラパナのラウハラ編みのクム、アンティー・ミニーの家は、周りに流れてきた溶岩にやられずに、ポツンと一軒残った。 何かに守られたように・・・・

海岸に平行して走る州道沿いや海岸にはいくらでもハラの木があるので、葉っぱはいくらでも採ることができるし、その場でPo'o(先っぽ)とHuelo(根元)を切り落とし、目の前の海で汚れを洗い落としてしまえば、あとの処理がとても楽になる。 採った葉っぱはできるだけ早く(1週間ぐらいのうちに・かな)汚れを落としてきれいにしておくのがだいじで、同時にトゲをとっておけば、あとは時間のあるときに平らに伸してクカアをつくればいい。 

ラウハラの下処理は、やってみると、なかなかいい瞑想の時間だ。 これに割く時間がないときは、忙し過ぎてストレスに注意ってことかも。。。




1/09/2010

編初めはホヌ



書初めならぬ、編初めは ホヌ

今日は2010年最初のラウハラ・クラブの集まりがあって、ホヌ(亀)を編み、海に入れてあげたところ。

今回の制作用お手本はいくつかあって、カワイイのは詰め物がしてあって、編みぐるみっぽいもの。
それが作れればよかったんだけど、 私のは、気がついた時にはすでにアンティが尻尾のところを閉じてくれていて、詰め物を入れる機会を逸してしまった。
だからこれは壁掛け? それとも鍋敷?
性格的に実用的なものがお好みなわたくしとしては、いつか鍋敷きになるな~~
どっちにしても なんだか もらっても困るような代物だけど。。

写真で見て気がついたけど、目の位置が違うような気がする・・これじゃ頭の上に目がついてるみたい。 直すべきか。。。

もちろん いろいろな編み方を習得する上のサンプルとして、これをお手本に発想を広げて、自分のクリエーションにつなげられればいいわけです。


今回初参加の友人達、初めてでこのホヌはけっこう難しくて、四苦八苦しながらも楽しんでホヌを編んだ様子がさっそく三日月カメラさんのブログにアップされている。
みんな続けてくれるといいなぁ


1/04/2010

奄美のアダン

昨年の夏と秋に訪れた奄美のことも、少しづつ綴っていきたい。  まずは気になる奄美のアダンのこと。

奄美に着いてすぐに気がつくのは、ハワイと同じ植物が多い こと。 ハワイのハラの木と同種のアダンが沢山ある。 ハワイでもハラ・グローブと言って、群生している場所がまだ残っているが、奄美でも群生するアダンは、あちこちの海岸で防風林の役目を果たしている。 

どんどん上へ伸びていくハワイのハラと比べると、アダンは背が低く、手を伸ばせばすぐに届く所に葉っぱがあるのだが、奄美には ハブが多いと知っては、おいそれと茂みに踏みこんで行くわけにはいかない。 葉っぱそのものはハラと比べると細く短く、やはり湿気の多い奄美ではカビも多く、いい葉を集めるのはそう簡単ではなかった。
葉っぱを集めるにあたっては、滞在先のホテルの庭の枯葉を取らせてもらったり、群生地があることで知られる “あやまる岬” にも足を伸ばした。 



植物分類上、“アダン” と “ハラ” の二種は、どちらも タコノキ科(Pandanaceae)、 タコノキ属(Pandanus) 、 テクトリアス種(Pandanus Tectorius)である。 原産はアジアの熱帯~亜熱帯・太平洋諸島・熱帯アフリカ・マダガスカル南太平洋と、広域に分布している。

アダン 










奄美で見られるもう一種 ビヨウタコノキ。 ユーティリス種(Pandanus Utilis)は、公園や道路の街路樹などに植えられている。 明らかに近年になって外から持ち込まれた種のようだ。 地元の人も アダンとは区別して タコノキと呼んでいる(本当はどっちもタコノキなんだけど)。 マダガスカルとモーリシャスが原産で、ビヨウとは美容とか美葉とも書くらしいが、タコノキの中でももっとも姿が美しいとされる。

ビヨウタコノキ


 

見 学に訪れたあるお屋敷の庭に立派なビヨウタコノキがあり、枯葉が欲しいことを告げると 「どうするんですか?」と訊かれ、「こんなものをつくるんですよ」 と腕にはめたブレスレットを見せると、「この枯葉でそんな物が作れるなんて知らなかった、それはすごい」と、前の週の台風で落ちたという枯葉をたくさん 分けてくださった。
ビヨウタコノキは 別名アカタコノキとも呼ばれている。 確かに、葉の根元やトゲが赤い 。



そして、奄美のアダンと言えばこれをはずすことはできない。 熱帯の自然の妖艶なまでの生命力を描くことに生涯をついやした画家 田中一村の代表的な作品「アダンの木」の画。
奄美パークにある一村の記念美術館を訪れ、こころを動かされる多くの作品に出会ったことで、奄美の旅はよりいっそう色濃い思い出となった。



奄美で採取したアダン葉は、日本にいる間にきれいにし、伸して、クカアを作るところまでやってハワイへ持ち帰った。 それぞれ、どこのアダンの木の葉なのかをクカアに書き記してあるので、その名前を見ては、奄美へと思いを馳せている。



1/01/2010

Fullmoon over the years


なんでもNew years eveにフルムーンになるのは19年に一度のことだとか。。。
そうとも知らずに撮った昨夜の満月。
記録ってことで。。。


New yeas eveのパーティーに出かける時、マウンテンビューの家で 7時半ごろ


途中で友人をピックアップしたヒロの家 8時過ぎ


パーティーが終わって戻った友人宅 2010年1月1日の午前1時過ぎ


こういう月を見ていると、その幻想的なあまりに、100年とかそれ以上前のハワイに戻って、
風の音を聞きながら雲が流れていく様を
見続けていたい気持ちになる 



チェックのボトルカバー






ボトルカバー 今までは練習のつもりで柄なんて考えずに編んでいたけど、今回は初めて、ちゃんときれいなチェックになるように考えて編んでみた。

模様が出てきていい感じになってくると、早く仕上げたくて止まらなくなる。
実際は、初めの1/3ぐらいは調子が出ていないというか、少し隙間があったり、模様が歪んだりして、手が慣れてきれいに編めてくるのはそれより後になってしまうから、そこを常に同じように編めるようにならないと。。

でもチェックが編み出されていくのを見るのは楽しくて、私が本気でラウハラ編みを始めるきっかけとなったパトリースのあのラウハラのバッグに自分の作品を重ねてみたい気持になる。

面白いもので、かつて織物をやってみたいといういう気持はあったけれど、それが精練された糸や布ではなく、またカゴを作ってみたいという気持はあったけれど、それが均一された竹細工でも、荒々しい山葡萄でもなく、ただ一種の植物の葉の枯れ具合で、双方を満たすかのような何かを作り出すことができるなんて、ラウハラ編みには期待以上の要素があることを見つけた気がする。